First name
私は梁ちゃんを見つけ、ふざけた様な声で呼びかける。
「つっち〜!」
「お前なぁ。ちゃんと名前を呼べ!」
「え〜。呼んでるじゃん!!」
「呼んでるっていわねぇよ」
はっと何かに気づいて、眉間に皺を寄せていく梁ちゃん。
「まさか、名前覚えてないんじゃないだろうな?」
何言ってるんだ、幼稚園の時からの付き合いなのに覚えてるに決まってる!!
梁ちゃんこそ忘れてるんじゃない?
「覚えてるよ!!『りょーちゃん』でしょ?」
「そうじゃなくて」
あ、梁ちゃん眉間にまた皺が1本増えた。
ま、増やしてるのは私だけどね!
「む〜、りょーちゃんはりょーちゃんだもん」
「……はぁ。もういい」
「何度言ってもちゃんと名前呼ばないんだな」
ごめん。
恥かしくて呼べない。
だから私はふざけた名前で呼ぶ。
大好きな相手だもん。
私だって『梁太郎』って呼びたいんだよ?
*
そんなやり取りをしてか、昔の事をおぼろげに思い出す。
梁ちゃんと初めて会ったあの日
目惚れした私は梁ちゃんのお母さんに
「お婿さんに梁太郎頂戴」
とお願いした。
今じゃとても恥かしくて言えないことも、幼いときは平気で言ってたなと思う。
「あんな愚息でもよければ是非!あ、でも希望としてはちゃんがお嫁さんに来てほしいかな」
と、私でも引いてしまう位テンション高く、一層の事『今から婚約しちゃう?』とも言われた。
私はもいつもの軽い冗談だと思い
「うん」
と即答した。
が、最近になって親達は真剣だったということを知った。
「貴方達はもう婚約してるんだから結婚できないとかは心配ないわねvv」
………………。
「えぇぇぇぇぇ!!!!!?」
「そんなに驚くことじゃなでしょ?あの時「うん」って言ってたし」
た、確かに回想でも言ってたけど、言ったけど冗談だと思ってたし。
って、あれ?
このこと梁ちゃん知ってるのかな??
「ああ、そうすると土浦になるのね!いいわねvvは貴方って呼ぶのかしら。それとも今までどおり梁太郎って呼び捨て?ふふふ」
……それ前にも言われた。
そのせいで、恥かしくて名前を呼べなくなったのよ!!!?
「」
思いふけっていた私は不意に名前を呼ばれて、思わずその声に聞き惚れる。
やっと現実に返ってきた私はまた違う世界へリターン。
「?」
未だに夢心地な私は、怪訝に私を呼ぶ梁ちゃんにニッコリ笑い
「好きだよりょ……う…た……ろう」
辛うじて名前を呼べた。
ろせちゃん誕生日おめでとうvv
ギャグ→甘っていうリクだったけど、ごめん甘くない!
しかも文がグダグダになってしまった!!
こんなもんでも良ければ、どうぞお納めください。