薔薇の庭が綺麗な大きな洋館。

白で統一されていて、薔薇がいっそう栄える。

大きな門を潜り、玄関のドアを開ける。

長い廊下を渡り、リビングに入ると……異様な光景が広がっていた。

は絶句してしまう。

「……」

こいつが此処にいるのはまだ分かる。

私達は一応付き合ってるから、家に遊びに来ていてもいいと思う。

勝手にピッキングして入ってるのは如何かと思うけど。

まあ、何時ものことだ多めにみよう。

だけど人が大変な思いして作った、バームクーヘンを勝手に食べてるのは許せない。

しかもその食べ方が……ありえない!

バームクーヘンを一枚一枚剥がして食べているのだ。

その顔もニヤニヤしていて気持ちが悪い。

変態かも変態かもって思ってたけど、こんな姿見たくなかったよ骸!!

「ああ、帰ってたんですか」

気づかないほど、食べることに集中してたの!?

「バームクーヘン美味しかったですよvv」

え、何その顔。

……笑顔が気持ち悪いよ。

笑顔が気持ち悪いと思うときがくるなんて。

「何、勝手に食べて」

数日かけて僕の為に作ってくれたんですよね」

見てたのか御前。

悪かったな!

どうせ私は料理下手だよ!!

「クフフ。褒めてるんですよ」

ああ、クフフって言っちゃったよこの人。

此処が変態くさいんだよ。

顔はいいにね。

勿体無い。

「さあ、次は僕が愛を示す番です」

はぁ?

何をしようとしてるんだ!

「僕を思う存分虐めてください。何をされても僕は耐えてみせます!!」

ああ、もう駄目だ。

私は如何してこんな奴と付き合ってるんだろう。






変態な彼を見て

人生を後悔する