「何してんの?」
言いながらも、ヒョイっと苺を摘んで食べてしまう雲雀。
「苺ぉぉぉぉぉ!!!!!」
悲痛な声で嘆きながら、雲雀の方を振り向く。
「イチゴケーキのメインがぁぁ!!!イチゴケーキは苺があって何ぼなのに。しかも私の大好物てしってて食べたでしょ!」
「が食べないで見てるからじゃないか」
何と!?
唯見てたんじゃなくて、うっとり見とれてただけだもん。
何時ものことじゃん!
なのに!!!
恨めしそうに、キッと睨めつけるが雲雀は全然効果がない。
「たかが苺でしょ」
たかが!!!!?
私さっきから大好物っていってるよね?
それに、苺に失礼!
苺に謝れ!!!
と言ったら、怒られそうだから言わないけど。
せめて
「苺苺苺苺苺苺苺苺苺苺苺苺苺苺苺苺苺苺」
呪ってやる。
「分かったよ。今から下僕が買ってくるから」
え、『僕が』じゃなくて『下僕が』!?
「キョン吉……お、お兄ちゃん」
キョン吉は心の中だけに閉まっとくつもりが……
つい口が滑っちゃった。
謝るから無言でトンファー出すの止めて!
てっか、私のキョン吉発言に吃驚したのか目をカッと開けちゃって可愛いな。
意外に可愛い
お兄ちゃん
(咬み殺すよ)(ごめん。やっぱりカッコいいです)