被害拡大
いつも通り、ジェームズやリーマス、ピーターと悪戯について話ながら廊下を歩いていた俺。
今日はさっきまでと話(犬の姿で)名前を付けてもらって豪くご機嫌だった。
俺もに惚れてからは、ジェームズ並にレーダーが働いてきたと思う。
が、結局ジェームズ(変態?)は勝てないらしく、遠〜くの2人を見つけて走り出した。
俺も負けず少し早足でジェームズを追った。
「随分不機嫌ね。何か合ったの?」
「うん?ちょっと、邪魔な奴がいてね」
「邪魔?ポッターね」
「ポッター?誰??」
「変態眼鏡よ!」
「ああ、あのウザイ眼鏡!確かに邪魔だけど、違うかな」
走っていたジェームズが急に止まり固まった。
如何したのかジェームズを見てみると
リリーに嫌がれているとは思ってたけど、にも邪魔だと思われていたなんて!流石にショックだ。
とジェームズの顔に書いてあった。
「うーんとね、勘違い野朗がいてね」
(俺じゃないよな?)
「勘違い野朗?」
「うん。家がねちょっと厄介で黒い奴。しかもストーカーされてて」
「確かにシリウス最近ストーカー気味だよね。byリーマス」
(俺か?俺なのか??)
思わずジェームズ同様固まってしまう俺。
そんな事をしてる間に、いつの間にかはリリーと反対の方に歩いてきた。
つまりクルッとこっちに方向転換し、俺達の方に歩いてきた。
はっと我に返ったときには、はすっと俺の横を素通りしていた。
慣れているジェームズは俺より素早く立ち直り
「やあ。!」
無視。
「リーマスvvいい所にいた!今イライラしててね。だからね、激甘200%チョコレート頂戴vv」
ニコッリと笑顔。
(((激甘200%チョコレート!?)))
どんだけの甘さだよと突っ込みつつ、可愛いなと微妙に場違いなことを考えている俺。
「しょうがないな。はい」
「ありがとう大好きリーマスvv」
(大好き!?はリーマスのことが好きだったのか!)
「、君もかなりの甘党だったんだね」
ジェームズが言い終わった頃にはもはやの姿はなく、終始リーマス以外は無視・・・いや存在に気づいてなかった。
「無視・・・ははは、いつものことさ!」
ちょっと涙を滲ませ開き直る鹿。
(・・・無視。存在否定か?)
さっきの会話+今の会話で、俺はショックを隠しきれなかった。
(流石リーマスねvv常にあのチョコを持ってるなんて!それにしても、さっきリーマス以外誰かいなかった?気のせいかしら??ま、いいか。いたとしても眼鏡だろうし)
ああ、悲しきかな。
やっぱり存在を認識されていなかったシリウスだった。
走って助走をつけタックル。
向かうは・・・
「セブ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
「うわ!?」
ドッン バッタンッ
ご愁傷様です。
もやしっ子セブルスは案の定支えきれなく倒れる。
「おい。早くどけ」
「えー」
「えー、じゃない!」
「しょうがないな。も〜セブわッ!!」
サッとお前は忍者か、と思わず突っ込みを入れたくなるほど素早く退く。
「・・・」
もう何を言っても駄目だとばかりに無言で、起き上がり埃を払う。
「で、用件は何だ」
「さっきね、変な奴に会ったんだけど・・・そこにルッシーがタイミングよく来たのよ?し か も その前に視線を感じたんだけど、知らない?」
「・・・」
冷や汗だらだらで視線を反らす。
「ねぇ?」
ジリジリと追い詰め、妖しい笑みを浮かべる。
ギャー
チーン
ご冥福を祈ります。
「ふふふ。心配してくれてありがとうvvでもちょっとストーカー被害に逢ってるだけよだから心配しないで!」
「ああ。本当に心配なのはそこじゃないんだが・・・」
「分かってる。なるべく大人しくしてるって」
ピックと体は反応し、頭では地獄耳かと秘かに思っていた。
「・・・なるべくか」
「そう、なるべく」
「そうか。では、なるべく誰かに頼れ」
「じゃあ、いつかセブにも頼るねvvふふふ。やっぱりセブは優しー!!」
「止めろ。抱きつくな!・・・クッ苦しッ」
ギュウギュウと抱きつかれて、確実に絞まる首。
こうしてシルビアによって2次災害が広がっていったのだった。