付き纏う男












「〜♪」

黒犬と話、母から手紙がきて上機嫌になり、知らず知らずのうちに鼻歌を歌っている

此れから早く部屋に帰って手紙を読みたく早足になったりもしていた。

そんなとき一瞬嫌な気を感じて眉を顰めた。

の半径5m周りは陽気な雰囲気から一変して、不機嫌な雰囲気に変わった。

絡みつくような気持ち悪い視線を感じたのだ。

そんなピリピリしたに気付くことなく話しかける馬鹿がいた。

の機嫌はそのせいで爆発寸前になるとも知らずに・・・。






















「久しいな。Ms.

「・・・・・・・・ご機嫌よ?」

スリザリンのネクタイを見て咄嗟に敬語で喋っとく方が後々いいと判断した

「どうだ此れから、一緒に図書室で勉強しないか?そういえば、Ms.は勉強しなくても余裕だったな。もちろん俺様も余裕だ。ああ、お茶なんかもいいな。薔薇をあしらった俺様の部屋でどうだ?今年は綺麗にさいて惚れ惚れするほど美しく咲いた。まるで俺様の様にな!」

(誰?・・・余裕だったら何故誘うの。しかもナルシー&マシンガントーク!と、鳥肌が!!極め付けには俺様!?某ウザイ人を思い出して笑っちゃうから止めて!!)

「ごめんなさい。今とても急いでるの」

吐き捨てるように言い、逃げるように去った。

きっと懸命な判断だっただろう。

「ふっ、Ms.は恥ずかしがりやだな」

勘違い俺様ナルシー野郎は、何か企む様に薄気味悪い笑みを浮かべていた。




































「また会ったな。気が合うんじゃないか?」

「・・・・・・・・・・本当に急いでるので」

何故かさっきの場所からあまり離れていない所なのに、勘違い俺様ナルシー野郎がの前にすでにいた。

さっきより早足で、勘違い俺様ナルシー野郎の横をすり抜けいていく。








































「くっくっく。本当よく会うな?」

(ストーカーか?ストーカーだな!)

「此方にはグリフィンドール寮しかないと私は記憶してますが、寮の方に用がおありになるんですか?」

「嫌無い。用があるのは君だ」

「・・・先ほどから言ってますが、急いでいるんです」

「悪いな。こちかも、急ぎのようでな」

ゴールは目と鼻の先だが・・・此処で撒いても、何時までも追ってくるだろうとは考えた。

だったら今片付けといた方が、セス(シリウス)についても動きやすい。

こんな奴のせいでセス(シリウス)をゲットできなかったら、堪ったもんじゃない!!

そんな思いでこいつをどうにかしようと思ったに違いない。

「分かりました。でも此処じゃなんですから、場所を変えましょう」

「ああ、そうだな。悪いが少し歩くが付いてきてくれ」

(人気のない所に連れ込むつもりか貴様!)

だんだん心の中では口が悪くなっていった。

セス(シリウス)と会う前も呼び止められて、分かれた後も・・・。

しかも、しつこい上に勘違い俺様ナルシー野郎・・・正直イライラしていた。

(くっくっく。いい度胸だ!反対にこっちがズタボロにしてストレス発散してやる!!

「・・・・・・はい」

それを影から見ていた者がいた。

セブルス・スネイプ。

スリザリン生でとは犬猿の仲だとよく勘違いされる人物である。

だが本当は―――――――声を大きくして言えない間柄だ。

そんなセブルスは達の一部始終を見て真っ青になっていた。

泡を吹いて倒れるんじゃないかとばかりにふらつきながら、スリザリン寮に向かった。















































案の定、勘違い俺様ナルシー野郎は人気のない所にどんどん進んでいった。

随分歩き、いくつか角を曲がった。

そこでやっとスリザリン寮が近いんではないだろうかと思われる場所で止まった。

「さて、用件だが・・・俺様の事をことは知ってるな」

(断定!?私が知るわけないだろ!!)

「縁談がきていると思うが・・・改めて、結婚しよう」

(私が知ってるかどうかの答え聞かないのかよ!しかも結婚!?馬鹿が!!)

「・・・」

「お互い「Mr.ロベリアこんな所に女性を連れてくるには好ましくないと思わないか」」

(ロベリア!?そうか、あいつか。それにしてもルッシー・・・)

「あら、Mr.マルフォイ。御機嫌よう」

「・・・ああ、Ms.も元気そうでなによりだ」

「ふー。そうですね。Mr.マルフォイ。今回は引きます」

マルフォイ家には敵わないと思ったのか、あっさり引き下がった。

だがそれだけじゃ終わらないのがマルフォイ家。

家には手を出すな」

「!?そういう事か。くっくっく、でもこっちには切り札がある!

聞こえるか聞こえないかの声で、ぶつぶつ言いながら去ってく勘違い俺様ナルシー野郎ことロベリアだった。





























「で、何で此処にいるのかしらぁ?し・か・も良いとこだったのに態と割って入って!

「・・・仕方ないだろう。セブルスに真っ青な顔で助けを求められたんだ。だからこそだ。耐えられなくなってからじゃ遅いからな

「セブ・・・。そんなに私の事が心配だったのね!」

「お前というより、後で八つ当たりとで自分の心配じゃないか?それかお前の恐ろしい笑顔を見てしまったか

「ほほほ、私が何時八つ当たりしたのかしらぁ?」

「・・・。はぁ。兎に角だ、あの調子じゃまた来るだろう。その時は誰かに助けを求めろ。じゃないと死人がでかねない」

「あらあら、貴方達は死喰い人でしょ。あいつが死んくれた方が都合がいいんじゃない?というか某ウザイ人から消すように命令されているんじゃない?」

「知っていたのか。ロベリアの事」

「・・・今名前を知って、そんな奴がいたなと・・・」

「・・・お前を見てると忘れがちだが、恐ろしいほど頭がきれるんだったな」

(それだけじゃないけどね・・・)

「この性格はルッシーや一部の人の前だけよvv」

「そうだな。話が少しそれたが、命令・・・何か隠しているとかで待てと言われている」

「隠していると言うより・・・秘密を知っている」

1オクターブ下がり抑揚のない声。

そして無表情に目を細め、ルシウスを見る。

「秘密とは」

「混血」

「そうか。お前がはっきり言い切るということは裏はとれてるな」

「・・・」

「だが混血だということを突きつけてもあの人に殺されるだけだ」

「だからこそ、私の家つまり唯一逆らえない家を後ろにだてに」

「それで近づいてきたのか。はぁ。馬鹿だな。そんな簡単に家が落ちるわけない」

ルシウスの目がそうだろと言っていた。

そんなルシウスを見て目を静かに閉じた。

「自信過剰な男だからな」

「・・・詳しいな」

「・・・」

「まあ、いい。兎に角、騒ぎを起こすな。いいな」

「出来れば」








「果たして、あの方より本当に恐ろしいのは家だということにいつ気づくだろか。はぁ。また苦労が増えるな」

その事実に気づくのもそう遠くない未来だったりする。