10000打記念!

□BooK4◆嫁の正体
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そして彼が国より藍家をとったと見なせば……協力して何かにあたるときでさえ、朝廷にとって貴族とは永遠にライバルなのだから、つまり彼は悠舜のライバルと言って差し支えない。

一方の茶だが、いや、もうすぐ藍か…彼女は、天下の『龍蓮を受け継ぐ者』を落とした者、と…いうことだ。

つまり、2人を手放しで祝う必要は、悠舜にはない。勿論祝ってやる気はあるが、それ以上に借りを返してもらわなくてはならないだろう…に。

悠舜はパンパンパン…ことさらゆったりと手を打った。

「おめでとうございます、龍蓮さん、さん」

「うん、ありがたく思うぞ!悠舜殿!」

「………ありがとうございます」

龍蓮は底抜けな呑気さだったが、は怯んでいた。まあ、当然だ、少しくらい、悠舜の怒りを理解してもらわなければならない。

「それで?今後の予定はどうなっていらっしゃるのですか」

「式はもうあげてきた、のご両親への挨拶も完璧に済ませてきたぞ!後は我が実家に見せびらかせば完了だ!」


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