10000打記念!

□BooK4◆嫁の正体
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燕青がホッとした顔をした。

「燕青…あなた気になりませんか?が時々ぼーっとしてるの…」

「ああ、あれなー」

言いながら、彼はぷぷっと笑った。

「見とれてるんじゃないかと俺は思ってんだけど……変だよな!」

「…見とれ?」

「そっ…なんか、誰に対しても、時々じーっと見てる気がすんだよな…上手く隠してるみたいだけど」

なる程、だから時々目が合うのか。こんな中年を眺めてなにが楽しいのかと悠舜は眉間にシワを寄せた。

「ま、別に給料分は働いてると思うし?休憩中くらい好きなことさせといてやれば?姫さんも影月もちょっとお前の様子が気になってるみたいだし…」

「…そうですか……気をつけます」

だが果たして、図太く気にならない振りに徹しきれるだろうか。

その心配に加えて、悠舜にはまだ引っかかっていることがあった。この不可思議な感覚…初めてでは、ないような……?









うっとり魔に加えて、この州牧の執務室には、くっつき虫龍蓮も現れる。毎日ではないが、秀麗や影月のそばにいたいのかしょっちゅう来る。



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